「どうやったら部下の仕事ができるようになるんだろう…」「なんであの人、上司から何回怒られても仕事できないのかな?」
こんな疑問をもったあなたへ、お答えします。
あなたは今どんな立場でしょうか。
部下の教育を任せられたのでしょうか。同僚に足を引っ張る人がいるのでしょうか。それとも、上司があまりに仕事ができなくてイライラしているのでしょうか。
少なくともどれかは感じた事がありますよね。
私は、すべて経験があります。特にアパレル業界でエリアマネージャーをしていた頃、様々な人を見てきました。
その経験から、「仕事ができない」といった状態の解像度を上げて考えた上で、解決の方法を探りました。
私の独自調査の結果では、やはり「本質的なところを本人が納得しないと直らない」という結論です。
結果的に、遠回しに言っても伝わらないので、オブラートに包みつつ「こういう事実がある」と話して、解決法を模索するしかありません。
表面的なことだけ解決しても、また違う方向から問題が起きるだけですので、ぜひ問題の本質の整理に役立ててください。
仕事ができない人とは?

「仕事ができない人」と聞いて、どんな人を思い浮かべますか?
「なんかあの人、いっつも怒られてんな…」
こんな人、いますよね。
「あの人、何言ってるかわかんないんだよな…」
こんな人もいます。
「注意したの、そういうことじゃないんだけどなあ…」
こんなこともありますよね。
さて、私が小売の現場でエリアマネージャーとして勤務していた際、部下や同僚、上司、取引先、さまざまな場面で、様々な「仕事ができない人」を見てきました。
そのような人たちは、大抵以下のような状況に陥っていました。
- 部下が付いてこない
- 期日や納期を守れていない
- ミスが多い
「仕事が出来ない人」のおかれた状況を、できるだけシンプルに噛み砕いたところ、代表的な「仕事ができない状態」は上記の3つと考えました。
何故このような状態になるのか考えれば、解決の糸口が見つかりそうです。
一旦それぞれが「どのような状態」で、「どんな人」に多いのか。
具体的に整理します。
部下がついてこない

信頼を得られない、信用されない状態です。
怖がられていたとしても、信頼されていれば部下は付いてきます。他の要因がどうであれ、この状態になっている人は、仕事ができないと言えそうです。
普段から空気の読めない言動が多く、部下や同僚をイジっているつもりが本気でイライラされていたり、裏でヒソヒソ陰口を言われているのに、「小慣れた対応ができるワタシ♪」みたいに思っているタイプに多いです。ちょっと言いすぎました。
でも、本気で勘弁して欲しいタイプです。
何かきっかけがあると、バタバタっと部下が立て続けに辞めて初めて気づくのですが、そうなれば後の祭り。フォローするのは周りです。
「自称サバサバ系」、あるいは「まじで何言ってるかわからない」人に多いです。
期日や納期を守れない

スケジュール管理を始めとした、仕事の仕方に問題がある場合が多いです。
周りに超迷惑をかけるタイプで、勘弁して頂きたいです。
上司がこのタイプだった場合が最悪。部下からするとたまったもんじゃありません。(#経験談)
「できないならできないって言えよ」と思うのですが、経験上、自分ができない事すらわかっていないのがこのタイプです。
「いやー忙しいわー昨日寝てないわーつらいわー」って言っているタイプに多いです。
こういった人は、返事だけはします。自分のスケジュールもろくに考えず、その仕事が自分の能力で何時間、何日かかるのかも考えずに返事をして、最終的に適当な仕事になります。
初めから相談していれば、他にできる人がいたかもしれないのに、「できる自分像」と現実のギャップに気づいていません。
「あ、オッケー、ちょっとまってね」「確認しとくわ」が口癖の人に多いです。
ちなみに、一生返事は来ません。
ミスが多い

不注意によるミス、確認不足によるミス、だれにでもありますが、多すぎると仕事ができない状態といえそうです。
特に同じミスを再現してしまう事は、改善力がないと判断されます。
思いつく限りの、「その人がミスしそうな事」を本当に順番に全部やっていく人いますよね。
順番にやっていくだけならまだカワイイもんですが、なんで同じ事何回も繰り返すんですか?
例えばABCDEという物があって、その中のBとCとDは確実に無いといけないのに、自分ジャッジでABCEで仕上げてDが抜けてたり、ACDEにしてBが抜けていたりします。
最悪BCDだけの仕上がりで大丈夫なのに、余計なAやEに注力して本当に必要な事が抜けるようなタイプです。
例がちょっと分かりにくいですね。
伝わりますか?
一つの事で何回もミスするのは上記のような人。
物事の本質を理解せずに、うわべだけで仕事していると、こうなりがちです。
「思い込みが激しい人」「プライド・自己評価がやけに高い人」がこのタイプです。
仕事ができない人の特徴

さて、前項では、今回の記事で取り扱う「仕事が出来ない人のジャンル」を示しました。
ここで一度、あなたが今イライラしている実際の”仕事のできない人”を思い出してみて下さい。
その人って、どんな特徴がありますか?
- 客観性が無い
- 目の前しか見ない
- とにかく自分が大切
どれか、あるいは全部に当てはまりませんか?
特徴を上げようと思えばいくらでも出てくると思うのですが、「仕事ができない人」の特徴の本質はこの3つかなと思い、ギュッとまとめました。
客観性がない

客観的に物事を判断できないため、部下の気持ちがわかりません。自分の目線からの判断しかできない為、関わる相手が仕事をしやすいように動いたりできません。
部下がついてこないタイプは大抵これです。
客観性がなく、自分では「上手くやれてる♪」と思い込んでいます。そもそもどう思われているかなんて想像すらしないタイプが多いです。
厄介な事に、このタイプはある一面では評価されている場合もあります。
特定の分野では(モチベーション維持のために)褒められていて、そこで自己肯定感が高まり、客観的に自分を見れなくなります。
ある意味では、社会が作り出した哀しいモンスターとも言えます。
目の前しか見ない

目の前のことしか見ず、仕事の全体像を把握しようとしないタイプです。ゴールを見て順序よく進められない為、期日を守れません。
全体の動きを考えられないため、自分の仕事が遅れることでどんな歪みができるのかもわかりません。
中には仕事が早い人もいるのですが、「自分がすべてやったほうが早い」として、部下に仕事を教えられないのがこのタイプ。
その結果、やはり本質的には誰もついてこないという特徴があります。
自分で仕事を抱え込むので、「いや、それ先に言えば解決したやろ…」といった爆弾を出してくるのもこのタイプです。もし部下にいるなら、日ごろから注意しておくべき存在です。
会社全体としてそんな風潮があったら離脱した方が良いです。
目の前の利益しか見ていないので、リスクヘッジも考えず仕事が属人化しすぎて、社員が辞めると裏切り者扱いする会社です。
https://taishoku-lab.com/2595
とにかく自分が大切

よくミスをしたり部下が付いてこない人は、とにかく自分を守るために、「まず言い訳をする」という特徴があります。
結論から先に話せず、状況から話し始めます。
「なんなん?なんかメンタリズムでも使ってんの?」
と思いますが、違います。ただ自分を守ろうと必死なのです。
そして、本来の目的は二の次で、「怒られないこと」が仕事の目的になっているので、目標値や視点がブレて更にミスをします。
とにかく自分が怒られない事に100%の力を使うので、周りの人にもバレて冷ややかな目や生暖かい目を向けられます。しかし大抵の場合客観性のなさもセットのため気づきません。
こうなったら最悪です。
言い訳を一切するなというわけではなく、「話の流れで必要な部分は否定したほうがいいけれど、自分の防御のためだけの弁論の時間は全国民にとって無駄だから本当にやめたほうがいい」という話です。
いますよね。
たぶん、あなたの思い浮かべた「仕事が出来ない人像」の中に、こんな人も入ってますよね。
言い訳はまじで意味ないのでやめたほうがいいですね。
仕事ができない人の特徴まとめ

仕事ができない人の特徴を考えてみましたが、総じて「自分のことしか考えていない」という言葉がしっくりきそうです。
さらに、どうやらそれに気づいていません。
自分のことしか考えないので、自分の目の前の仕事しか知りません。
仕事の全体像は考えないので、効率よくできません。
相手に渡す資料であっても、相手にとって使いやすく作成するなんて視点はありません。
「ここではこんな問題が起きそうだから、注意書きをいれておこう」なんて配慮も、もちろんできません。
仕事ができない人は、他の人の時間や労力を奪う事しかできません。
悲報としか言えません。
では、そんな人は、どうすれば仕事ができるようになるのでしょうか。
仕事ができない人を改善する方法

あなたは今、誰の仕事ができなくて悩んでいますか?
部下?上司?同僚?取引先?
取引先や上司、同僚だったら、根本的な解決は難しいです。その都度自分が先回りしてフォローするしかないので、限界がきたらぶっちゃけ辞めるしかない気がします。
でも部下なら、自分が何とかしたいですよね。
私がアパレルでエリアマネージャーをしていた頃にマネジメントしていた相手は、正社員からパート、年下、年上、男女まで入り乱れていました。
その中で何度も仕事ができない部下を指導してきましたが、根本的な解決方法の入り口として必要なものは、やはり「本質の理解」です。
- 客観性が無い
- 目の前しか見ない
- とにかく自分が大切
「いまこんな感じだから、こうやって直そう」
こういうことを理解させないといけません。
普段からコミュニケーションが取れてればこのままハッキリ言ってもいいのですが、大抵の場合はパワハラになりますよね。
パワハラにならない範囲で理解してもらう必要があります。
それには、未来を見せる必要があります。
仕事ができない人には、未来を見せる
仕事ができない人には、未来を見せる必要があります。
たとえば、「出世」「昇進」で釣れればそれが一番良いですよね。会社の評価制度があればそれを使うのが一番良いです。
「具体的にはこういう動きをしたら、ここの評価点を上げれるよ。」
みたいなことです。数値で表せられるのが一番良いですね。
その話のなかでコミュニケ―ションを取りつつ、最終的には本質の部分を理解させます。
例えば、とにかく自分が大切で言い訳ばかりの人には、「結論から話す訓練をしよう。それができればこの評価点が上がって、こんな良いことがあるよ」みたいな話です。
でも、昇進とか出世に興味ない人もいますよね。
そういう人とは、「将来何したいの?」という話ができる関係性作りからです。
将来独立したい人なら、それにどんな能力が必要か、そのためには何を身に付ければ良いのか、その未来を見せてあげる中で、同じように話をします。
そうすることで、未来を見せる必要があります。
つまり、「改善することがその人にとってメリットになる」という状態を作ることで、本質の理解に繋げるという考え方が必要かなと思います。
仕事ができない人に関するQ&A

仕事ができない人に関する、よくある疑問をまとめました。
Q.職場に、本当に仕事ができない人がいてストレスです。どうすればいいですか?
A.上司に頼んで、上司がどうにもできないなら更にその上の上司に話しましょう。それでも変化がないなら、その会社はあなたに合ってないので辞めましょう。仕事なんて本当にいくらでもあります。
Q.仕事のできない派遣社員の方が居ます。どうすればいいでしょうか。
A.派遣会社に言えば、まっとうな理由があれば他の人に変えてもらえます。派遣会社と会社が交わしている契約は、期間と料金と派遣先だけで、「誰を」は契約外です。
「誰を派遣する」という契約は交わさないので、その人ではなく他の人に変えてもらうのは交渉次第で可能です。「誰を派遣する」というのは、契約書ではなく通知書という形で交付されているだけです。
(以前の会社では複数の派遣会社と取引がありましたが、全て上記の形でした。)
Q.仕事ができない人にめっちゃ怒る人がいて、職場の空気が悪いです。どうすればいいでしょうか…。
A.どちらが悪いのかわかりませんが、職場環境を整えるのは会社の役目として定められています。両方について上長に相談するのが早いです。
空気を悪くしながら指導している方も周りのモチベーションを奪うテイカーなので、客観性が無く仕事のできない人だという認識でいた方が良いです。
その場合、感情はできるだけ抜きにして、「職務に支障をきたしている」という事実だけを上長に相談するのが良いです。
Q.指導を任された部下が本当に仕事ができません。自分の自身もなくしそうです。どうすれば良いでしょうか。
A.あなたの教え方が悪い可能性もありますが、相手の頭が根本的に悪い可能性もあります。この場合、具体的に何に問題があるのかを洗い出す必要があります。そういった解決方法は記事内でご説明しています。
その部下ができていない事を箇条書きで書き出して、それに対してどのように指導したかを横に書いていって整理します。
そこで自分の指導方法の問題に気づけば直せば良いです。全く問題を感じなければ、それをもって上長に相談しましょう。あなたの問題を教えてくれるか、問題なければその部下がヤバい奴だという事でなんとかしてくれるでしょう。
個人事業主ではなく会社で働いているので、問題はあなた一人で抱えるものではありません。
まとめ
結論:仕事ができない人には、未来を見せましょう。
問題を具体的に切り分けて、「改善する=その人にとってメリットがある」という状態に持って行こうということですね。
目の前の一つひとつの改善を潰しても、また次に違うことをするだけですので、本質的な改善が必要です。
とはいえ、残念ながらあなたにどうにかできるのは部下だけです。
同僚にいきなりそんなことし始めたら、ぶっちゃけ自分がヤバい奴になります。取引先の相手にそんなことしたら大問題になりますし、上司を教育するのはなかなかレベルが高いです。
もし職場に対して「あ、仕事できないやつばっかりだ。上司もなんともならないし、レベル低…」と思ったら、その会社は辞めどきです。
あなたのステップアップの気配です。
ぜひ、新しい明日を。
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