「仕事を辞める方法がよくわからない…」「どうすれば上手く辞められるんだろう?」「もう限界だから即日辞めたい…」
こんな風に考えるあなたへ、仕事を辞める方法を解説します。
僕は、以前はアパレル業界で働いていました。店長・エリアマネージャー・本社の採用労務担当として仕事をする中で、従業員の退職の相談、引き留め、手続きは嫌という程行ってきました。
自分自身も転職しているので、「退職」に関してはそれなりに経験豊富です。
さて、あなたにとって、どんな辞め方が理想ですが?
今回ご紹介するのは、仕事を辞める代表的な3つの方法。
あわせて、「仕事の辞め方」をステップ・バイ・ステップで解説し、その他注意点も併せてお伝えします。
仕事を辞めたい!その気持ちは本当?

本題に入る前にチェックです。その「仕事辞めたい!」っていうモチベーション、どこまで本気ですか?
ご存じだとは思いますが、勢いで辞めるとけっこう後悔します。
後悔しないため、こんなところを考えてみて下さい。
- その理由は本当に人間関係?
- 次の仕事は決めた?
その理由は本当に人間関係?

退職する人の約30%が「人間関係」と答えた、なんてアンケート結果もあるほど一般的な退職理由。
なのですが…その状態で辞めたら、後悔するかもしれません。
例えば「上司が嫌い」なんて人も多いと思います。何か仕事のことを聞いたときに嫌な顔をされたり、適当にあしらわられた。もちろん上司にも問題はありますが、その「質問の仕方」がヤバかったなんて心当たりはありませんか?
であれば、「もっと的を得た質問をする」というスキルを身に付ければ人間関係が全て解決されるかもしれません。
何が言いたいかというと、次の仕事を選ぶときにも「人間関係」だけは選べないので、一度根本的な理由を考えておいた方が良いということです。
「ナゼ人間関係が悪くなったのか?」「何か自分の力で改善できる根本的な理由はないのか?」というところがわかれば、転職先ではもっと上手くやれるかもしれません。
https://taishoku-lab.com/8278
次の仕事は決めた?

これについては状況によります。
超ブラックだったり、もう体力的に無理だったりなんて人もいるでしょう。そんな人は一旦辞めてしまって良いと思います。
ですが特になにもないのに「辞めてから転職活動をしよう」と思っているなら、ちょっと待ちましょう。
次の仕事を決めてから辞めないと、下手すると後悔します。
良い求人は、今出ているかもしれませんし、3か月後まで出ないかもしれません。
仕事を辞めてから仕事を探そうとすると、良い仕事が見つからなければめちゃくちゃ焦ります。その結果、「もうこれでいいか…」と今よりひどい環境の仕事に決めてしまうなんてのが失敗するパターン。
余裕のある状態で次の仕事を決めてから辞めるのがセオリーです。

仕事を辞める3つの方法
さて、「じゃあ辞めるか」と思ったとき、あなたに用意されている選択肢は下記の3通り。
- まともに辞める
- バックレる
- 退職代行を使う
どれ使うか、決めてますか?
まともに辞める

「普通に円満退社したい」という人はコレです。
民法では退職日の2週間前に申し出ればOKですが、大抵の人は退職1か月前~3か月前に申し出て、業務の引継ぎをして、有給消化して辞めます。
退職を切り出してからしばらくはソワソワしますが、その緊張も1週間程度で緩み、同僚からも「次どこいくの?」とか「いいなーおれもやめてーなー」みたいな軽口を話せるようになります。
まさに円満退社。
この辞め方は、次の章の「まともな仕事の辞め方」でステップ・バイ・ステップで解説します。
バックレる

「もう何も考えたくない」という一時の欲望を満たせる代わりに、いろいろな物を失う方法です。
これは決して褒められた行為ではありません。
「退職手続き」をしなければ退職金も貰えず、有給申請もしないので以降は全て欠勤になり、場合により穴をあけた分の損害賠償請求までされます。
基本的には避けたいところですが、「それでも俺はもうだめだ…」というときに選ぶ選択肢です。
「ただ行かない」という方法ですが、少々リスクがあります。詳しくは下記の記事でも解説していますので、ご興味あればこちらも。
https://taishoku-lab.com/8207
退職代行を使う

「即日辞めたい。でも、問題は起こしたくない」という人はコレ。
バックレることで生じるデメリットをほぼ0にしてくれるのが、退職代行です。
業者が代行して退職手続きをしてくれるので、退職金も出ますし、業者によっては有給利用の申請もでき、返却物などの連絡もスムーズです。
よっぽどヤ〇ザみたいな会社でなければ、退職代行を挟めば即日辞めても訴えられることなんてありません。
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まともな仕事の辞め方

それでは、まともに辞めたい人のための、仕事の辞め方をステップ・バイ・ステップで解説します。
- 身辺整理をする
- 退職を切り出す
- 粛々と過ごす
- 退職の挨拶
- 後始末をする
順序よくこなして、円満退社を勝ち取りましょう。
STEP1.作戦を練る

いざ退職を申し出る前に、作戦を練りましょう。下記の4項目を決めて、「よし、あとはやるだけだ」という状態にします。
- 辞める理由
- 辞める日程
- 伝える相手
- 伝える日程
ノートやスマホにメモりつつ、まずは自分の中で決めてしまいます。退職時の話し合いでスケジュールが変わる事もあるかもしれませんが、計画は大切です。
辞める理由
まずは、あなたが仕事を辞める理由を整理しましょう。ここのコツは、「恨みつらみなどは言わない事」です。
言っても正直メリットないですし、そこからトークバトルになってもただ面倒なだけです。
- 家庭の事情で
- 結婚の為
- 妊娠したので
- 他にやりたい事ができたので
どれかでOKです。あなたの心の内を正直に話す義務はないので、引き留められづらい理由にしておくのがコツです。
辞める日程
仕事を辞める日程を決めましょう。残っている有給や、次の仕事の入社日のこともあるので、そのあたりを逆算しつつ、引継ぎに問題のない日程で構えましょう。
有給を使用する場合、「退社日」と「最終出勤日」は違います。
- 最終出勤日=次の日から有給消化に入る日。(有給消化期間は会社に所属している)
- 退社日=有給を使い終わって会社への所属が終わる日
上記に注意して、有給の日数を確認して両方を決めておきます。
(※自分の有給の日数がどうしてもわからない場合、辞める報告をする場合に相談するのもOKです。)
法律的には2週間前に伝えれば辞められますが、円満退社したい場合は、引継ぎの事も考えて「最終出勤日まで最低でも1か月程度」の日程で設定しましょう。
あなたが管理職の場合、2か月~3か月程度必要な場合もあります。次の仕事との兼ね合いもあると思いますので、状況により決めて下さい。
伝える相手
基本的には、あなたの直属の上司に伝えるのが筋とされています。(就業規則やその他会社の規則に、退職の場合の特別なフローがあればそれに従ってください。)
直属の上司が嫌いだからと言ってその上の上司に直接報告すると、さらに人間関係がこじれて、退職までの時間が面倒な事になる可能性もあります。
こじれさせたいなら退職届を社長に内容証明で送るなんてことも有効ですが、おすすめはできません。
伝える日程
あとは伝える日程を決めておきます。
めちゃくちゃ忙しい日に突然話始めるというのは、最低限の礼儀として良くありません。タイミングは見計らいましょう。
STEP2.退職を切り出す

いざ準備が整えば、次は退職を切り出します。コツは下記2点です。
- アポを取る
- 明確に伝える
ここでヌルい言葉を発してしまうと、引き留めに合って面倒なことになります。あくまで明確に。
アポを取る
直接でもメールでもチャットワークでも良いですが、普段あなたが上司に相談する方法でアポを取ります。
「少しお話があるのですが、本日どこかでお時間頂けますか?」と伝えます。
これにより、「あ、これやばいな。辞める話だ。」と上司はなんとなく感づくので、相手に心の準備をさせるという意味合いもあります。
明確に伝える
いざ話をする場面になった場合、退職の意思を明確に伝えます。
「辞めたいと思っている」という相談ではなく、「辞めます」という報告です。
「辞めたいと思っていて…」とフワフワ喋り始めると、引き止められるだけです。
こうする事で、スムーズに手続きに進むを勧めましょう。
「ちょっとまて」と言われたとしても、仕事は辞められます。なぜならそれが労働者の権利だからです。
STEP3.粛々と過ごす

仕事を辞める事が決まれば、だいぶスッキリするはず。ここで浮かれ過ぎず、下記の事に気を付けて過ごしましょう。
- 辞める事を周りに言いふらさない
- 引継ぎのスケジュール等は上司の指示に従う
会社としても、いろいろなタイミングがあります。上司からの指示の通りに残りの日程を過ごしましょう。
「おれ辞めるんだよ!」なんてあまり言いふらしていると、最後に「空気の読めないヤバい奴認定」されます。
せっかくバレずに準備を進めて辞められたのに、円満退社ではなくなる可能性もあります。控えましょう。
STEP4.退職の挨拶

さて、いざ退職日になれば、「挨拶をする」&「つまらない物を渡す」という恒例行事を行います。
「つまらない物」という名の菓子折りは、職場の人数にもよりますが、3000円程度~のものが一般的です。
いろんな部署に世話になっていて部屋が分かれているなら、他の部署に渡して回る分も必要かもしれません。そのあたりはあなたの感性で。
渡すタイミングは、朝イチ、昼休み、帰る直前などです。
これは、その部屋の中で一番偉い人に渡しましょう。挨拶も同時に、「お世話になりました。ありがとうございます」と。
僕はいまだにワンピース8巻のサンジのセリフが忘れられません。ぶっきらぼうにしていたサンジが「オーナーゼフ!クソお世話になりました!」と叫ぶシーンで涙が止まりませんでした。
退職の挨拶は、そんな感動的な出来事です。
STEP5.後始末をする

仕事を辞めたあとは、後始末です。
このあたりは会社から指示があるはずです。
- 健康保険証を退職日までに会社に返す
- 貸与品があれば返す
健康保険証は、資格喪失申請に必要です。有給期間中は使えますが、退社後はすぐに返す必要があります。
貸与品の例としては、社員証、制服、文房具などです。私物化して持っていると、契約によっては実費請求される場合もあります。借りたものは返しましょう。
これだけです。晴れて退職。おめでとうございます。
退職時の、その他の注意点

退職に際する、その他の注意点を以下にまとめます。
健康保険の任意継続について
あなたが次も会社で働くのであれば考える必要はありませんが、しばらく働かない場合や、フリーランスになる場合、「健康保険の任意継続」という制度を利用できます。
- 国民保険に切り替える
- 今の会社の健康保険を継続して利用する
どちらが得か、所得や状況によっても変わります。一度労務に問い合わせてみると良いかもしれません。
ボーナスについて
辞めるタイミングによってはボーナスが貰えない事もあります。ボーナスの支給は法律では強制されていないので、就業規則に明記されていない限りは「あいつ辞めるって言ってるし、ボーナス出すのやめよ」なんてのも合法です。
「そんなクソみたいな会社だから辞めるんだよ」と言いたくなるかもしれませんが、時期は考えましょう。銀行に振り込まれた翌日に「辞めます」と言うのが一番コスパが良いかもしれません。
失業保険について
あなたが自分から「辞めます」といって退職した場合、仕事がきまっていなければ半年後から失業保険を受け取れます。
ハローワークに登録して仕事を探している必要があったり、様々な要件がありますので、一度最寄のハローワークに行ってみて下さい。
仕事を辞める方法は割と簡単

まずは「本当に仕事を辞める準備できてる?」というチェックから。
辞めるときは3種類の方法がありますが、基本的には「まともに辞める」が良いですね。まともに辞める場合は、今回ご紹介したフローに従えばOKです。
バックレるくらいなら退職代行を使って、将来の憂いを無くすべきかなと思います。
その退職が、あなたの人生にとって、良い選択であることを願っています。

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