お金と制度

退職後の健康保険:任意継続vs国保の選び方と手続き

退職ガイド編集部公開: 2026-04-05更新: 2026-04-05読了時間: 約10分

退職すると、会社の健康保険から外れるため、新たな健康保険に加入する必要があります。 選択肢を間違えると、保険料で年間数万円〜数十万円の差が出ることもあります。 本記事では、退職後の健康保険の3つの選択肢を比較し、 あなたに最適な選び方と手続きの流れを解説します。

1. 退職後の健康保険3つの選択肢

退職後に選べる健康保険は主に3つあります。 (1)任意継続被保険者制度(退職前の健康保険を最長2年間継続)、 (2)国民健康保険(市区町村が運営)、 (3)家族の被扶養者になる(配偶者等の健康保険に加入)。 それぞれ保険料や給付内容が異なるため、自分の状況に合った選択が重要です。

📊 健康保険の切り替え状況

総務省の調査によると、国民健康保険の加入者は約2,700万人で、 そのうち退職者(被用者保険の資格喪失者)が加入するケースは 年間約200万件に上ります。 適切な選択により保険料を最適化できる可能性があります。

国保加入者数
約2,700万人

2. 任意継続保険の仕組みと注意点

任意継続被保険者制度は、退職前の健康保険を最長2年間継続できる制度です。 加入条件は、退職前に継続して2ヶ月以上の被保険者期間があること、 退職日の翌日から20日以内に申請することです。

⚠️ 20日以内の申請期限を厳守

任意継続の申請期限は退職日の翌日から20日以内で、この期限を1日でも過ぎると 加入できません。退職が決まったら早めに手続きの準備を進めましょう。 保険料は在職時の約2倍(事業主負担分もすべて自己負担)になりますが、 上限額が設けられているため、高所得者は国保より安くなるケースがあります。

2022年1月からの法改正により、任意継続被保険者は自己の意思で いつでも資格を喪失できるようになりました。 これにより、1年目は任意継続、2年目は国保に切り替えるといった 柔軟な選択が可能になっています。

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3. 国民健康保険の保険料と減免制度

国民健康保険(国保)は、市区町村が運営する健康保険です。 保険料は前年の所得に基づいて計算されるため、 退職1年目は在職時の所得が基準となり、高額になりがちです。 2年目以降は所得が減少していれば保険料も下がります。

ℹ️ 保険料の減免制度を活用しよう

会社都合退職や特定理由離職者の場合、国保の保険料を軽減する制度があります。 前年の給与所得を30/100として計算するため、大幅な保険料の軽減が受けられます。 ハローワークの「雇用保険受給資格者証」が必要となるため、 まず失業保険の手続きを行ってから国保の減免申請をしましょう。 自治体によって独自の減免制度もあるため、窓口で確認してください。

4. 比較表と手続きの流れ

3つの選択肢を主要な項目で比較すると以下の通りです。

比較項目任意継続国民健康保険家族の被扶養者
保険料退職時の約2倍(上限あり)前年所得ベース0円
加入期間最長2年間制限なし条件を満たす限り
手続き期限退職後20日以内退職後14日以内(目安)退職後5日以内(目安)
給付内容在職時とほぼ同等出産手当金・傷病手当金なし被保険者に準ずる
加入条件2ヶ月以上の被保険者期間住所地の市区町村に届出年収130万円未満など

最も保険料が安くなるのは「家族の被扶養者」ですが、年収130万円未満 (60歳以上は180万円未満)などの条件があります。 任意継続と国保のどちらが安いかは、退職時の給与や住んでいる自治体によって異なるため、 両方の保険料を試算してから選ぶのがベストです。 保険料の試算や制度の詳細については、 協会けんぽ・健康保険組合や市区町村の窓口に問い合わせてください。

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