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退職後の失業保険ガイド:受給条件・期間・金額の計算方法

退職ガイド編集部公開: 2026-04-05更新: 2026-04-05読了時間: 約12分

退職後の生活で最も気になるのがお金の問題です。 雇用保険の基本手当(通称:失業保険)は、再就職までの生活を支える重要な制度です。 しかし、受給条件や給付額の計算は複雑で、正しく理解している人は多くありません。 本ガイドでは、失業保険の受給条件から計算方法、手続きまでをわかりやすく解説します。

1. 失業保険の受給条件

失業保険を受給するためには、以下の条件をすべて満たす必要があります。 (1)雇用保険に加入していたこと、 (2)離職日以前の2年間に被保険者期間が通算12ヶ月以上あること (会社都合退職や特定理由離職者は6ヶ月以上)、 (3)「失業の状態」にあること(働く意思と能力があるが就職できていない状態)。

📊 失業保険の受給状況

厚生労働省の統計によると、令和4年度の基本手当受給者実人数は約120万人、 支給総額は約1兆円に上ります。退職者のうち、実際に失業保険を受給している割合は 約4割程度とされ、制度を知らないために申請しない人も少なくありません。

年間受給者数
約120万人

ℹ️ 自己都合退職と会社都合退職の違い

自己都合退職の場合は、7日間の待期期間に加えて原則2ヶ月の給付制限期間があります (5年間で3回目以降は3ヶ月)。会社都合退職(特定受給資格者)の場合は、 7日間の待期期間のみで給付が開始されます。 パワハラや大幅な賃金未払いなどが原因の退職は「特定受給資格者」に該当する 可能性があります。詳細はハローワークで確認してください。

2. 給付日数と待期期間

失業保険の給付日数は、離職理由、年齢、被保険者期間によって異なります。 以下は代表的なケースの給付日数です。

離職理由被保険者期間1〜5年5〜10年10〜20年20年以上
自己都合退職(全年齢共通)90日90日120日150日
会社都合退職(30〜44歳)120日180日240日330日
会社都合退職(45〜59歳)180日240日270日330日

会社都合退職の方が大幅に給付日数が長くなっています。 自己都合退職でも、正当な理由がある場合は「特定理由離職者」として 会社都合に近い扱いを受けられる場合があります。

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3. 基本手当日額の計算方法

失業保険の1日あたりの支給額(基本手当日額)は、 離職前6ヶ月の賃金を180で割った「賃金日額」に給付率を掛けて算出します。 給付率は賃金日額に応じて50〜80%(60〜64歳は45〜80%)です。 賃金が低い人ほど給付率が高くなる仕組みです。

📊 基本手当日額の上限・下限(令和5年度)

基本手当日額には年齢区分ごとに上限額が設けられています。 30〜44歳の上限は7,845円、45〜59歳の上限は8,635円です。 下限額は全年齢共通で2,196円となっています。 ※金額は年度によって改定されます。最新の金額はハローワークで確認してください。

日額上限(45〜59歳)
8,635円

4. 手続きの流れと必要書類

失業保険の手続きは、退職後にハローワーク(公共職業安定所)で行います。 離職票が届いたら速やかに手続きを開始しましょう。

必要書類は、離職票(1・2)、雇用保険被保険者証、 本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカード)、証明写真2枚、 本人名義の預金通帳またはキャッシュカード、マイナンバーがわかる書類です。

⚠️ 注意すべきポイント

失業保険を受給中にアルバイトをする場合、1日4時間以上の労働は 「就業」として扱われ、その日の基本手当は不支給になります。 4時間未満の場合も収入額に応じて減額される場合があります。 不正受給が発覚すると、受給額の3倍の返還を求められることもあるため、 必ずハローワークに正確に申告してください。 個々の状況に応じた判断は、ハローワークの窓口で相談してください。

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